当サイトではライフプランを充実させるために、金融資産運用については「長期・国際分散・積立投資」を推奨しています。
年単位でみれば±20~30%騰落しても、分散投資、積立投資しながらの長期投資ならば、いつ投資を始めても結果的に平均年利回り3~7%程度を期待できるからです。
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「長期・国際分散・積立投資」を行ううえで、投資信託の活用をベースに考えますが、投資信託のなかでも今回は「無分配型・再投資型・1年決算型」を選ぶことをお勧めしたいと思います。
投資信託の決算と分配金
投資信託には、普通の会社と同じように「決算」が設定されています。
決算は、投資信託ごとに「毎月」「3か月ごと」「半年ごと」「1年ごと」のように分かれており、その期間の運用成果に応じて分配金を出したり、出さなかったりします。
基準価額が同じように値上がりしていても(値下がりしていても)、その投資信託の運用方針によって、分配金を出す出さないが分かれます。
分かりやすくいえば、たとえば毎月決算で毎月分配を出す投資信託は、どちらかといえばシニア層向けであり、仮に1000万円(1000万口)を投資しているとして毎月50円(1万口あたり)の分配がなされている場合、1000×50=50,000円で、毎月5万円が現金化されるという感じです(実際には投信口座に貯まる)。
毎月ある程度決まった分配金が受け取れると、まるでもう一つの年金のように感じられ、シニア層には大変人気がありますし、銀行・証券会社等の販売会社としても売りやすいのだと思います。
また、分配金には「普通分配金」と「特別分配金」の2種類があります。
普通分配金とは、自分が取得したその投資信託の平均価額(個別元本)に対し、値上がりした分に20%の税金が課されるものを言います。
一方、特別分配金の場合は、個別元本に対し値下がりしているのに分配金が出ているため課税されません。「特別」だからといって何も得しているわけではありません。
分配金は解約しているのと同じ
毎月分配金が出ているからといって、何か儲かってご褒美に分配金がもらえているわけではありません。
シニア層の方々はこのあたりについて株や保険の配当と勘違いして投資信託を購入しているケースが多いような気がしますし、販売会社にとってはこのあたりの誤解がないよう十分説明することが求められています。
分配金はいわば、「定期的・自動的に一部解約されている」のと同じです。
分配金が出れば投資信託の基準価額はその分下がりますので自分の合計資産額に変更はありません。普通分配なら税金が取られる分減ることになりますので、このことをきちんと理解しておく必要があります。
長期投資をしているのですから、途中でちょこちょこ解約してはそもそもの目的とずれてしまいます。
長期投資なら無分配か再投資がいい。
分配金はその投資信託の運用方針によって決算ごとに出す・出さないが判断されます。「この投資信託は決算ごとに分配します!」とか「分配しません!」とか決まっているわけではありません。
決算ごとに分配がなされる投資信託なのかそうでないのかは、運用報告書を見て過去の分配実績を確認することができます。
ただし過去の実績がすべてではなく、たまたま運用状況が悪くて分配をしなかっただけ、とか、または今後運用状況が良くなった際に分配されるなどあります。
設定来の基準価額が値上がり基調でも分配がされていない投資信託なら、「どちらかといえば無分配型なのかな」という判断でとりあえずは良いと思います。
逆に基準価額があまり上がっていないにもかかわらず決まったように分配されている投資信託は長期投資には向かないとお考えください。
分配金の「再投資」されるかどうかについては投資信託のチラシなど説明資料に記載されていたり、受取・再投資を選べたりします。
間違っても積立投資しながら、毎月分配型を選ばないようご注意ください。
また、毎月決算型の投資信託は毎月分配金を出す方針である傾向が強く、どちらかといえばシニア層を意識した商品設計といえます。決算頻度については「1年」のものを選んでおきましょう。
まとめ
・分配実績がないか、少ないものを選ぶ。
・再投資型(再投資コース)を選ぶ。
・1年決算のものを選ぶ。
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いくらずつなら無理なく積立可能か検討するには、まずはライフプランを作成してみることをおススメします!
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