保険市場の変化
1999年頃までは保険といえばどの保険会社で加入しても同じ保険料だった。
護送船団方式といわれ、体力の弱い船(保険会社)に合わせて皆同じ保険料で、そこには競争などなく保険会社はかなり儲かっていたと言われる。
1999年頃から金融自由化、保険自由化が訪れ、各社の保険料は同じではなくなってきた。この競争の中で、既存の保険商品の保険料は下がりながらも医療保険など新しい商品開発などで市場規模を維持しようとしてきた。
保険に加入する場合、生命保険なら生命保険会社に所属する生保職員しかしなかったし、損害保険ならどこかの保険会社1社専属の保険代理店、という形しかなかった。
しかし、保険自由化に伴い、保険会社各社の保険料が異なる中、比較して保険を選ぶようになったことを背景に2000年頃から複数社の保険会社商品を取り扱う保険ショップが出来てきた。
また、2008年頃からはネット生保が登場した。
生命保険の加入チャネル
生命保険に関していえば現在、加入チャネルは主に3つの中から選ぶことになる。
1.生命保険会社の営業職員から
2.保険ショップ
3.ネット生保
日本生命、第一生命、住友生命、明治安田生命などの国内大手生命保険会社は、いまも営業職員を数千~数万人と大量に抱え、ほとんど歩合に近い給与体系だとしても相当の人件費がかかるため保険料は割高な水準となってしまっている。
保険料の割安な外資系生保や損保系生保、ネット生保と比べたらはるかに高い保険料で競争に耐えうる商品となっていない。
保険についてよく比較して選ぶなら、まずは保険ショップにいって比較見積もりをもらうことで割安な保険を見つけることができると思う。
さらに良いのは、まず自分で必要な保険はこういうものだという認識や知識を持ちつつ保険ショップに相談するのがよいだろう。ピントのあった比較見積もりが効率よく手に入る。また、取扱商品数はまだ少ないがネット生保で自分でWEB上から見積もりしておくのも有効だ。
「別に保険料が安くなくても良い」または「家に来てくれるなじみの方がいい」という比較的お金に余裕のある方は、従来のように特定の保険会社の営業職員に相談するのでもよいだろう。
保険ショップについて調べてみる
知らぬ間にというかあまり気にしなかったうちに、保険ショップはかなり増えている。
保険は比較するもの、できるだけ割安な保険を探したいというニーズを捉えた結果なのだろう。
「保険ショップは手数料の高い商品を売りつけようとしている」「顧客利益よりも特定の生命保険会社のキャンペーンを優先している、けしからん!」のような一部の批判もあるようだがこの指摘はまったく的外れである。なぜなら国内大手生命保険会社の商品あたりの手数料は開示されていないし保険ショップが販売する保険との具体的な比較もない。また、国内大手生命保険会社でも「キャンペーン」が時折開催され手数料の高い商品を販売しようという施策も普通に行われている。
保険ショップたたきは単に保険業界に影響力のある国内大手生保による弱い者いじめである。
いずれにせよ、自分にフィットする保険をきちんと選びたいなら保険屋の説明を鵜呑みにせず、知識武装をして彼らをうまく使うという気持ちがあると良いと思う。
ほけんの窓口 | 約600店舗 |
保険見直し本舗 | 約240店舗 |
保険クリニック | 約180店舗 |
保険ほっとライン | 約180店舗 |
イオン保険サービス | 約120店舗 |
ほけん百花 | 約80店舗 |
みつばち保険 | 約80店舗 |
セブン保険ショップ | 約25店舗 |
上記以外にも数十店舗規模の保険ショップがたくさんある。
いずれの保険ショップも25~40社ほどの保険会社を取り扱えるよう。
比較見積もりを出せるとしても、やはり人によると思うので、保険ショップも対応者が良くないと感じれば遠慮なく他をあたればより良い保険選びができると思う。
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