独身世帯の増加
1960年代からの国勢調査によれば未婚率は年々上昇しているとのこと。
たとえば1960年35-39歳の男性の未婚率は3.6%だったが、2015年の35-39歳の男性の未婚率は34.5%
この半世紀で日本にいったい何が起きたのか・・
35-39歳の女性の場合も、1960年の5.4%から、2015年の23.3%に上昇している。
時代が変われば、というがものすごい変化。
結婚するのが当たり前という感覚が薄れ、一人でも生きていけるようになった証拠ともいえる。
そもそも他人と暮らすことが楽しいと思うか、煩わしいと思うのか。
一人でも経済的に生きていけるという選択肢が増えた結果、未婚率が増えてきたということだろう。
結婚しないという人もいれば、結婚できないという人もいる。
理想が高いとか、結婚にメリットを見いだせないとか、奥手とか経済的理由など色々あるのだろう。
明治安田生活福祉研究所の2023年の調査によれば、未婚者のの結婚観は以下のようになっている。
・すぐに結婚したい 10%
・ゆくゆくは結婚したい 37%
・いい人がいれば結婚したいが無理にしなくてもいい 35%
・結婚したくない 18%
未婚率が高い、または晩婚化が進むことの問題点は少子高齢社会が改善されず、日本を構成する人々の年代バランスがさらに悪化していくということ。
2022年の合計特殊出生率(一人の女性が一生に産む子供の平均数)は1.26だが、理論的には2.07以上ないと人口が維持できなくなると言われる。(日本は1970年代に2.00を割り減少し続けている)
日本の人口が減少するだけなら構わないような気がするが、支える側と支えられる側の人口アンバランスは何とか改善してもらいたい。
政府は財政健全化、GDP増のために欧米のように女性の社会進出を推進してるが、一方で女性をより働かせることで、より少子化が進んでしまうという意見もある。
いろんな意見があるが、一部の欧米国のように子供を産めば産むほど多くの助成金がもらえて、たとえば3人以上子供ができたら働かなくてもやっていけるくらいの収入になるような思い切った政策は試す価値があると思っている。
社会でもっと働きたいという女性も、子供をたくさん産んで子育てを重視したいという女性も両方とも後押しする政策が期待される。
どこか小規模な自治体を特区として10年くらい試してみるといいのに、と思う。
国家や自治体、もっといえば町単位の運営の目的は、「安心、快適、楽しい」だと思っている。
家計と同じで収入(GDP)を増やして防衛力や治安を維持向上させたり、快適に暮らせるような仕組みを整えたり、楽しく生活できるような仕組みを実現するために政治家は頑張ってほしい。
独身世帯のライフプラン表
たとえば、もともと結婚していても60歳以降はいずれ死別でいずれかが独身になるし、死別でなくても、気があわなくて離婚や別居、同居していても会話がないという夫婦も多いので、何かもっと気楽に過ごせる仕組みを開発してほしいとも思う。
いずれにしても独身者のライフプラン作成というのも大きなニーズがあるのでケーススタディを作成してみる。
独身者のライフプラン表の特徴は、夫婦に比べて公的年金が少ないこと。
夫婦であれば両方の公的年金をアテにできるが、独身者は厚生年金だとしても現在の計算で年間150~250万円ほど。
夫婦世帯であれば、妻が専業主婦だったとしても基礎年金満額なら70~80万円(月6万円前後)がプラスされるので、二人分の住居費や食費等がかかるとしても独身世帯よりマシという場合が多い。
以下のケースでライフプラン表を作成してみる。
○41歳独身
○手取り年収500万円(60歳まで上昇率1.5%)
○60~5年間は手取り年収400万円(現在価値)
○現在の貯蓄1000万円
○基本生活費 年間240万円
○住宅費 年間120万円
○その他保険料、自動車関連費
働いている期間は当然貯蓄が積みあがあり、このケースでは60歳時点で5000万円ほどの金融資産ができるが、老後は公的年金をもらっても毎年200万円以上の赤字となり、80代で貯金が底をついてしまう。
相続などで一定の収入・財産が得られる予定なら別でだが、これを改善するには支出を抑えるか、副業や資産運用などで収入を増やすか、またはそれなりの資格やスキルがあれば転職というのも一つの手段になり得る。
60歳時点で5000万円も貯まればなんとなく十分のような気になってしまうが、冷静にライフプラン表をつくれば必ずしも十分でないことが分かる。
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