支出が収入を上回り、貯蓄がなくなり家計が成り立たなくなって、所有する資産や能力をすべて発揮しても生活ができないとなれば生活保護という選択肢がある。
とはいえ、生活保護の実態についてよく分かっていないので少し調べてみる。
憲法には「すべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とあり、そのコンセプトを実現する制度が生活保護、というわけ。
どのくらいの人数が生活保護を受給しているのか
厚労省の調査によれば、2022年5月時点で被保護実人数は約202万人(約164万世帯)
日本人が1.2億人とすれば約1.7%の人(約60人に1人)が生活保護を受けていることになる。
164万世帯の内訳は概ね以下の通り。
・高齢者世帯 91万世帯
・母子世帯 7万世帯
・障害者世帯 21万世帯
・傷病者世帯 19万世帯
・その他世帯 25万世帯
高齢者世帯の割合が突出して多い。
あとは、母子家庭や障害、病気・ケガで働けない、となると生活保護になっていく確率が高まっていくのだろうと推測される。
「その他」というのは、どうしても生活に見合うほど働けないということだろうか・・
また、1年間(2021年)の生活保護の申請件数は23万件で生活保護開始世帯が21万件、生活保護廃止世帯が20万件。
生活保護を申請すると9割近くが認められていることと、生活保護世帯164万世帯に対して、年間約20万件が新たに生活保護を認められ、そして同じくらいの世帯が生活保護停止になっている。
(徐々に生活保護世帯は増えているようだが・・)
生活保護が停止になるというのは、亡くなるか、必要な収入を得られるようになったかということだろう。
以前、市役所の「生活保護を担当していました」という方にお会いしたことがあるが、話を聞いてその仕事はだいぶきついだろうな、という印象を受けた。
生活保護申請の条件
生活保護を受けるための一つの条件は世帯収入が月13万円以下であること。
それから親族や親せきなどからの援助を受けられないこと。
貯蓄がないこと。
また、住んでいない土地や建物、車、パソコン、貴金属などは収入に直結しないと見なされれば基本的に売却しなくてはならない。
生活保護になるといくらもらえるのか?
生活保護になると最大で月13万円もらえるよう。
仮に月5万円の収入があれば差額の8万円がもらえる。
生活保護者数はどうなるのか?
1990年代は概ね100万人くらいだった被保護者数が、いまは200万人。
今後も高齢社会は数十年と継続し、少子化によって財源が減り、日本の低成長×世界の高成長によりインフレで生活コストがかさむとすれば、ますます高齢世帯の生活保護者数は増えていくものと予想される。
300万人、400万人・・という感じで増えてしまうのかもしれない。
何かよい手立てはないものか・・
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