2018年度税制改正のひとつとして、年収850万円超のこどものいない会社員は増税になる方向となった。
ところで税制改正案って毎年こんなに出ているんですね。
平成30年度税制改正要望の状況について(8月31日付)
8/31時点で既に各省庁から160もの改正案がでている、と。
たとえば↓これとか気になる。
・生命保険料控除制度の拡充(所得税)49,700百万円(497億円)の税収減
年末調整が何か変わるんだろうか・・
税制改正では税収を上げるばかりでなく、税収を削っても弱者救済または経済政策のために変更していることが色々とあるんですね。
これ↓も個人的には大いに推進してほしい。
・国民の健康の観点からたばこの消費を抑制することを目的とした、たばこ税の税率の引上げ
年収850万円超の会社員の増税の件は数百ある税制改正のひとつに過ぎないが多くの人に影響する注目案件である。
所得控除の計算がいつからどう変わるのか?
2018年度の税制改正で取り上げられ、実施は2020年1月から。
「こうしましょう!」とある程度合意がとれても実施は2年後。
2年の間に国税やら税理士やら、会社の総務やら色々と改正対応しておいてね!っていうことか。
↓現状(2017年)
給与所得控除の上限は220万円だが2020年から上限が195万円に引き下げられ、
基礎控除が一律10万円増える。
会社員の高所得者で子供のいない者から搾取し、中~低所得者の税金を下げる。
弱きを助け強きをくじく作戦ですな。
それから給与所得控除が使えないフリーランスなどの個人事業主等にも配慮した形だとか。
副業支援とも通じるものがあります。
<年収850万円の会社員>
年収850万円
-給与所得控除205万円(10%+120万円)
-社会保険料控除119万円(仮に年収の14%として)
-基礎控除38万円
————————
課税所得488万円 ×20%-約43万円≒55万円
↓
改正後(2020年から)の計算例
<年収850万円の会社員>
年収850万円
-給与所得控除195万円
-社会保険料控除119万円(仮に年収の14%として)
-基礎控除48万円
————————
課税所得488万円 ×20%-約43万円≒55万円
(住民税は割愛)
年収850万円の場合は所得税の金額はちょうど変わらない計算となる
それでは年収1000万円ならどうか?
<年収1000万円の会社員>
年収1000万円
-給与所得控除220万円
-社会保険料控除140万円(仮に年収の14%として)
-基礎控除38万円
————————
課税所得602万円 ×20%-約43万円≒77.4万円
↓
改正後(2020年から)の計算例
<年収1000万円の会社員>
年収1000万円
-給与所得控除195万円
-社会保険料控除140万円(仮に年収の14%として)
-基礎控除48万円
————————
課税所得617万円 ×20%-約43万円≒80.4万円(+3.0万円)課税所得の差額が15万円(617万円-602万円)あるので、住民税(10%)が1.5万円高くなる。所得税・住民税合わせて4.5万円程の増税となる。
(財務省試算-日経新聞2017/12/12より)
この改正でおよそ230万人が増税となり、900億円の税収増を見込むのだとか。
プライマリーバランスが黒字化して国の借金がなくなるのはいつのことだろう・・・ はぁ~っ
一般人にできることはせめて自分の将来の家計だけは自分で守ることでしょうか。
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