空飛ぶクルマの役割は?
三井住友海上では、空飛ぶクルマのための保険商品開発をスタートさせたとのこと。
空飛ぶクルマとそのサービス開発を手掛けるドイツのボロコプターへ出資、2022年から専用保険の取り扱いをスタートさせ、2030年までにアジア12か国で展開、年間保険料50億円を目指すということです。
空飛ぶクルマとは夢のような乗り物に聞こえますが、ヘリコプターと何が違うんだろう、という感じもします。ヘリコプターとドローンの中間に位置するのが空飛ぶクルマ、ということになるのでしょうか。
空飛ぶクルマは、「エアタクシー」や「運送サービス」として渋滞回避、離島や車での行き来が難しい山間部、災害時や急病人の搬送などへの利用が想定されており、ドイツやシンガポール、ドバイなどが先行してサービス開始のための実証実験を行っているそうです。
まずは事故が極めて起こりにくいように、ドローンや自動車、航空機等の自動運転技術を結集して機体そのもの安全性を高めることと、発着地の設置やルールづくり、現実的なコスト感あたりの課題をクリアして実現してもらいたいですね。
空飛ぶクルマの保険内容
空飛ぶクルマの保険というと、「ドローン保険」や「航空保険」と同じようなリスク、考え方を基に設計されることになるでしょう。
ドローン保険 | 航空機保険 | 空飛ぶクルマ | |
機体そのものの破損 | 〇財物 | 〇財物 | 〇財物 |
貨物損害への賠償 | △賠償 | 〇賠償 | 〇賠償 |
運転者の労災 | 不要 | 〇労災 | 〇労災 |
乗客への対人・対物賠償 | 不要 | 〇賠償 | 〇賠償 |
墜落時等の対人・対物賠償 | 〇賠償 | 〇賠償 | 〇賠償 |
共通しているのは、機体そのものの突発的な破損等に対応する財物保険と、第三者への対人・対物賠償責任保険を用意しておく必要があります。
損害保険は、何か事故があったときに保険金を支払うばかりでなく、このような新規事業の場合にもリスクを移転したり、保険会社目線でのリスク軽減など事業推進の後押しという役割もありますね。
(注)記載のある各保険については一般的な内容の説明です。