昇降機賠償責任保険とは
エレベーター、エスカレーターを所有、使用または管理している場合、昇降機賠償責任保険に加入しておく必要があります。
昇降機賠償責任保険とは、その名のとおり、昇降機(エレベーター、エスカレーター)の欠陥や運用・管理の不備によって対人または対物事故が起きた際、その賠償金をカバーする保険です。
一定の施設を所有または管理する会社が「施設賠償責任保険」には加入したけど、「昇降機賠償責任保険」が漏れていた、というケースがまれにあるので注意しましょう。
なお、多くの場合、昇降機賠償責任保険は単独で契約することはなく(できず)、施設賠償責任保険とセットで加入する決まりになっています。
エレベーターやエスカレーターでの事故は実は結構起きていて、扉に挟まれてケガをしたり、エスカレーターの異常動作により転落してケガをするなどの事故があります。
たとえば、オフィスビルや商業施設、多層階の工場、1棟もののマンションなどを所有または管理していて昇降機が設置されている場合は施設賠償責任保険のほかに、必ず昇降機賠償責任保険もセットで契約するようにしましょう。
エスカレーターやエレベーターが何台あるか保険代理店または保険会社に申告、または確認してもらえればOKです。
荷物用リフトは昇降機賠償責任保険の昇降機としてカウントするのか?
工場や倉庫施設を対象として施設賠・昇降機賠の契約をする際、
「荷物用リフトは昇降機賠償責任保険の昇降機になりますか?」と質問を受けたことがあります。
結論からいえば、人の乗らない荷物用リフトは昇降機賠責の昇降機にはあたりません。
倉庫なら荷物用リフトくらいあるよね、ということでわざわざ荷物用リフトを昇降機として別個に考慮せずとも施設賠償責任保険の保険料率に組込まれているのですね。
「倉庫に荷物用リフトが30台あるんだけど大丈夫?」と質問をうけたこともありますが、施設賠のみで大丈夫です。
昇降機賠償責任保険の昇降機として申告が必要なのは以下の3つです。
01 「一般用EV」 | デパート、劇場、公共建物、マンション等など不特定の人が利用するもの |
02 専用EV | 従業員専用 貨物用 倉庫 工場用 など |
03 エスカレーター | 動く歩道 車いす用階段昇降機も含む |
施設賠償責任保険だけ加入して昇降機賠償責任保険を忘れていた、ということがないようにしましょう。
(注)記載のある各保険については一般的な内容の説明です。