大手損害保険会社(東京海上日動、損保ジャパン亜、三井住友海上、あいおいニッセイ等)は、毎年のように自動車保険の商品改定を行っており、よくネタが尽きないものだなとも思うのですが、それだけ保険会社の屋台骨である証拠でもあります。
自動車保険の保険料は各保険会社にもよりますが、平均すると収入保険料全体の6割程を占めています。
↓参考
保険会社視点での自動車保険ビジネスでいえば、人口減少やシェアリングエコノミーによる台数の減少、自動運転による事故減少により自動車保険市場は長期的に縮小していくと見ています。
そこで自動車保険については付加価値をつけて保険料UPをする、というのが一つの戦略になっています。
2018年頃から各保険会社では、自動車保険のオプション(特約)で”通信機能付きの”ドライブレコーダーを貸し出すサービスを始めています。
↓損保ジャパン
月850円というとたとえば1~2年払えば、自動車ディーラーやカー用品店で安いドライブレコーダーは購入できるでしょう。
ただし、月850円払って得られる価値は、事故時に自動的に保険会社と連携が取れるようになる、ことに大きなメリットがあると思います。
高齢の親や、免許取りたての自分の子供がクルマを運転する場合、ドライブレコーダーが事故に相当する衝撃を感知すると、予め登録した携帯電話に通知がなされますので、これだけでも安心感があります。
また、事故時には予め登録した携帯電話にSMS(ショートメッセージ)が送られ、保険証券等を探さなくても保険会社に連絡することができたり、ドライブレコーダーが記録した事故映像を自動的に保険会社と共有することができて、早期の事故解決に役立つでしょう。
軽微な車同士の事故でお互いのクルマの修理代が数万円だとしても、お互いに譲らず何か月も示談ができないケースがありますが、ドライブレコーダーで映像が確認できればそんな無駄な時間もなくなります。
保険会社によっては、事故時に自動的にドライブレコーダーの画面に保険会社のオペレーターが映し出され会話をすることができるものもあります。携帯電話を持っていなくても、またはそのとき持っている携帯電話を予め登録していなかったとしても保険会社とやりとりができるようになります。
または、市販のドライブレコーダーに、事故時に自動的に保険会社と連携が取れる機能が付いてくる、そういう時代になっていくのかもしれません。
自動ブレーキで衝突事故が減って、自動運転でさらに事故が減る。事故時には保険会社と自動的に通話ができて、事故映像が共有され、AIで過失割合が即座に提案される。そういうラクで安心感のある移動手段として自動車は進化していけば良いですね。
(注)記載のある各保険については一般的な内容の説明です。