災害発生時に中心的役割を果たさなければならない総務担当者
日本企業の場合、保険を担当するのは「総務部」が多いと思います。
「総務部」という部門名称がない会社の場合は「管理部」とか「経営企画部」とかが多いですね。
または、社長自らが保険を担当している場合もあります。
保険を扱うということは会社のリスク管理を担当するということであり、事故が起きた際は対応窓口を務めてらっしゃると思います(自動車事故、自然災害、労災事故、etc…)。
大きな地震が起きた場合も、社員の安否確認や避難指示、帰宅判断など中心的な役割を担うのは総務の方々になるのが一般的ではないでしょうか。
向こう30年以内に70%の確率で起きると言われている「首都圏直下地震」と「南海トラフ地震」等に備える意味でも、巨大地震が発生したときのために、とるべき初動対応を簡単にまとめてみたいと思います。
巨大地震が起きたら何をどの順番で行うか
業務時間中に大きな地震が起きた場合、総務担当者としては何をするべきかパニックになってしまうかもしれませんが、事前にやるべきこと(チェックリスト)を頭に入れておくだけも心構えが違うと思います。
初動対応□ (必要に応じて)避難
□ 火器、ガス機器の停止
□ 負傷者がいれば応急手当
□ テレビ、ラジオ、スマホなどでの情報収集
□ 役職員の安否確認
□ 交通機関の確認
□ 建物等の損害状況、周辺の危険状況(火災や爆発の危険性等)確認
□ ライフラインの確認
□ 顧客、取引先対応
□ 役職員への待機または帰宅または広域避難所への避難などの判断
また、地震が落ち着いた後、余裕がある場合は対応した「記録簿」を作成しておくとベターでしょう。
建物等に被害があって、地震保険に加入している場合は、保険代理店や保険会社への連絡も必要になりますが、それは落ち着いてからでもよいでしょう。
BCP策定の一環として
BCP(事業継続計画)策定の中では初動対応についてもその企業に合わせたマニュアル、チェックリストを作成することになります。
立地によっても津波が心配だったり、土砂崩れの危険があったり、周囲からのの火災延焼が想定されたり、その企業特有のリスクがあるでしょう。
BCPを策定するためには時間・コスト両面で大きなエネルギーを要しますので、何らかのきっかけがないとつい後回しにしがちな課題です。
もし気になっているようならセミナーに参加するとか、保険会社や保険代理店にちょっと相談してみると話が前に進むかもしれませんね。
(注)記載のある各保険については一般的な内容の説明です。