保険料の算出基礎数字ってなに?

算出基礎数値
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保険料は算出基礎数字を基に計算される

企業で損害保険を担当している方なら、損保の見積もりの際、保険代理店または保険会社から「保険料算出基礎数字として●●●を教えてください」と依頼されると思います。

たとえば、施設賠償責任保険なら、その施設の延床面積だったり、工場なら賃金総額だったり、売上高だったり、人数だったりとリスク区分によって様々ですし、同じ条件の保険見積もりでも保険会社によって算出基礎の種類が違っていたりしますので、比較見積もりの際には特にいろいろとお調べいただくことが多いですね。

実際に適用される保険料率にはその企業特有の条件に合致する割引などが反映されますが、シンプルに表現すれば、見積もり保険料は、以下のように算出されます。

保険料算出基礎数字 × 保険料率 = 保険料

したがって、保険料率が変わらない場合でも、更新前と更新後では保険料算出基礎数字が変われば基本的には保険料も変わる、ということになります。

▼保険種類ごとの算出基礎数字の例

火災保険
保険金額(新価または時価)

賠償責任保険
売上高、延床面積、賃金総額、参加者数、会員数、完工高、請負金額 など

利益保険
売上高、売上総利益(利益率) など

運送保険
輸送高、平均在庫高、最高保管金額 など

傷害保険・労災総合保険
対象人数、売上高 など

 

契約した保険の算出基礎数字が間違っていたら?

もし保険料を安くするために、算出基礎数字を過少申告して保険契約をしていたとすれば、いざ事故のときに保険金が削減されて支払われたり、告知義務違反として保険会社から契約解除される恐れもありますので、算出基礎数字は正しい値を用いなければなりません。

保険契約は保険会社と保険契約者がその保険商品の約款に基づいて契約を締結するものですが、保険約款には保険会社による「関係書類の閲覧権限」が記載されていることがあります。

保険料算出基礎数字に疑義がある場合は、保険会社は保険契約(約款)に基づいて関係書類の提出を求めることができる場合もあるので気を付けなくてはなりませんね。

一方、保険期間の途中で変動する数字もあります。

火災保険の対象物件増減や、傷害保険の対象人数の増減などが生じれば、手続きが必要な場合と、そうでない場合(自動補償)がありますので、その都度、保険代理店や保険会社に確認しておくとよいでしょう。

大きな流れとしては、保険会社は保険商品の改定を行う際に、保険期間の途中で算出基礎数字の変更があっても手続き不要(自動補償)という商品設計にしていることが多く、お客様側としても自動補償してくれれば安心感につながると思います。

また、保険期間終了後に実際の数字をもって手続きをする確定精算についても、そもそも確定精算ができない商品設計に改定がなされるケースも増えてきています。

分かりやすさ、シンプル化、働き方改革などの流れもあってか、保険は年々計算しやすく、手続きも簡素化が進んでいるようですし、保険料算出基礎数字の対象期間も保険種類によっては「把握可能な直近の期間ならいつでもいいですよ」と緩めの保険商品もあったりします。(ただし、一度決めた算出基礎の期間は変えられない)

 


(注)記載のある各保険については一般的な内容の説明です。個別具体的な保険契約内容についてはパンフレットや重要事項説明書、約款等をご確認いただくか、保険代理店または保険会社へお問い合わせください。


 

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