サイバー保険がセキュリティ会社のサービスと連携、市場拡大中

サイバー保険

不正アクセスなどのサイバー攻撃に対応する保険として、数年前から各損保会社で企業向けに提供されているサイバー保険(商品名は各社によって異なる)ですが、2018年度は様々ある損保商品の中でもとりわけ新規契約数が伸びているとのこと。

Economic Newsによれば、2018年9月は東京海上日動では前年同月比1.4倍、損保ジャパン日本興亜でも前年同月比1.5倍と好調とのこと。

新聞やニュースを見れば、ほぼ毎日のようにサイバー攻撃や情報漏えいの事故・事件が起こっていますので、企業の側もサイバー保険への関心が高まっているものと思われます。

 

▼保険毎日新聞よりサイバー保険関連記事

2018.11.8
あいおいニッセイ同和
ケイ・オプティコムが提供するクラウドセキュリティサービス「セキュアゲートウェイ【Type2】Plus」へサイバー保険を自動付帯。ケイ・オプティコムが提供するクラウド上の情報資産を適用範囲とし、情報漏えいやマルウェア感染などが起きた場合、サイバー保険が適用される。

2018.11.13
東京海上日動
2019年1月1日から「緊急時ホットラインサービス」の提供を開始。同社のサイバーリスク保険加入者を対象に、有事の際の迅速な初動対応や被害拡大防止などに役立つサービスを提供。サービス提供は年中無休9時~18時まで。
2018.11.14
AIG損保
2018年12月からサイバーリスク診断サービスを提供。業種や規模、リスク特性に応じた質問項目へ回答することで各企業のリスクスコアやビジネスへの影響度、推奨される対策などのレポートを受け取ることができる。アメリカをはじめ、既に世界各国でグローバル企業が同サービスを活用している。
2018.11.14
MS&ADグループ3社(三井住友海上、あいおいニッセイ同和、インターリスク総研)
ベライゾン社有事対応サービスと連携。サイバー攻撃による被害発生の連絡から3時間以内に電話サポートを実施したり、世界100か国以上のネットワークを通じて調査員による24時間以内の現地駆け付けや初期対応を行う。
2018.11.15
三井住友海上
NEC、トレンドマイクロのサーバ脆弱性対策サービスにサイバー保険を自動付帯。万一被害が発生した場合、サイバー保険が適用される。

いずれの損保会社もセキュリティ関連企業と連携したり、初動対応の強化を図っていますね。

考え方によっては、サイバー保険は自動車における自動車保険のようなものかもしれないという意見もあります。

自動車保険(保険会社による示談交渉サービス)があったからこそ事故時のより円滑な解決や安心感が醸成され、自動車の普及に貢献してきました。

それと同じように、デジタル化社会においてはサイバー保険の初動対応や被害拡大防止サービスがあるからこそ、いくらか安心できる企業運営ができるかもしれませんし、取引先企業にサイバー保険の付帯を求める企業も出てくるような気がします。

PCのセキュリティサービスに自動的にサイバー保険が付帯されていたり、サイバー保険そのものの保険料が低廉化していく、そういう流れになってきているようですね。

 


(注)記載のある各保険については一般的な内容の説明です。個別具体的な保険契約内容についてはパンフレットや重要事項説明書、約款等をご確認いただくか、保険代理店または保険会社へお問い合わせください。


 

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